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それにあの笑顔は一瞬でも私だけのもんやった
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女子高生
2006/2/14
ただ、渡せるだけで良かったのに・・・・。
放課後の校門では有働君目当ての女の子がいっぱいいて たとえ有働君が出てきても渡せるどころではない人数やった。 朝もここで待ってたけど、有働君は女の子の揉みくちゃにされてたから 放課後に賭けてたんやけど、これでは同じ状態・・・。 美人でも可愛くもない地味な私なんかが有働君と付き合いたいとか、 両思いになりたいとか、そんなだいそれたことは考えてへん。 ただ私は想いをこめたチョコレートを渡したかっただけなんや。
でも・・・・有働君にとっては迷惑なんかもしれへん・・・・
渡すのは無理やと諦めて一人トボトボ歩いてたら 裏門から有働君が、あの有働君が、コッソリ出てきた。 私は驚いて腰を抜かしそうになる。 「あ・・・・・」 私と目が合った有働君は一瞬「見つかった!」という顔をしたけど こんなチャンスはないから、 「う・・・・有働君!」 逃げ腰の有働君にチョコレートを差し出した。
「ラグビー頑張ってください!いつも応援しています!」
声も、チョコレートを持つ手も震えながら、でもちゃんと言えた! 有働君は真っ赤になってうつむく私に 「有難う」 と優しく笑って受け取り、 「お互いがんばろな!」 そう言って、風のように走り去った。
私はその背中を見つめながら笑って泣いた。 本当は他のことを言いたかったけど、それでもいいんや。
ただ、渡せるだけで良かったんやから。
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