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はじめてのおつかい
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有働姉ちゃんズ
2006/8/8
「みっつ目の通りにあるポストをお箸を持つ方向に曲がるんやで」 「ふん」 「その先の信号のボタン押せる?」 「ふん」 「赤信号は?」 「とまる」 「お箸を持つ手は?」 「こっち」 小さな右手をワキワキさせた。 「黄色信号は?」 「はしらないでとまる」 「大丈夫?一人で行ける?」 「ふん」
力強く頷いて、ゆうちゃんは一度も振り向かずテクテク歩いて行った。
来年から小学生のゆうちゃん。 小学校が家から遠かったから、予行練習のためにその近くに住む親戚宅へおつかいに行かせた。 心配で姉妹全員がコッソリ後を追う。
ゆうちゃんは途中で虫をつかまえることに夢中になったり 田んぼのカエルをしゃがんで観察しながら、ゆっくりではあるけど進んで行った。 住宅街に入ったところで吠える犬が怖くて、その家の手前を行ったり来たり。 思い切ってタッと走って犬をやりすごした途端、つまずいてこけた。 うちらの前では絶対泣くのに、傷口にツバをつけながら涙をグッと堪えて立ち上がり、 一人黙々と歩いて行く。
一時間かけて、やっと小学校の前を通過。 やったね、ゆうちゃん!
その健気な小さい背中に涙が出た。
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