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[620] はじめてのおつかい

有働姉ちゃんズ 2006/8/8

「みっつ目の通りにあるポストをお箸を持つ方向に曲がるんやで」
「ふん」
「その先の信号のボタン押せる?」
「ふん」
「赤信号は?」
「とまる」
「お箸を持つ手は?」
「こっち」
小さな右手をワキワキさせた。
「黄色信号は?」
「はしらないでとまる」
「大丈夫?一人で行ける?」
「ふん」

力強く頷いて、ゆうちゃんは一度も振り向かずテクテク歩いて行った。

来年から小学生のゆうちゃん。
小学校が家から遠かったから、予行練習のためにその近くに住む親戚宅へおつかいに行かせた。
心配で姉妹全員がコッソリ後を追う。

ゆうちゃんは途中で虫をつかまえることに夢中になったり
田んぼのカエルをしゃがんで観察しながら、ゆっくりではあるけど進んで行った。
住宅街に入ったところで吠える犬が怖くて、その家の手前を行ったり来たり。
思い切ってタッと走って犬をやりすごした途端、つまずいてこけた。
うちらの前では絶対泣くのに、傷口にツバをつけながら涙をグッと堪えて立ち上がり、
一人黙々と歩いて行く。

一時間かけて、やっと小学校の前を通過。
やったね、ゆうちゃん!

その健気な小さい背中に涙が出た。

[621] 頬は犬のしっぽ
有働 2006/8/11

「あ〜、もう、好き好きて、うるさいな!」

冷たく言うけど、先生の頬が犬のしっぽみたいなもんやから。


[622] 騙されてる!

有働 2006/8/13

外での先生は背筋がピンと伸びて綺麗な姿勢やのに
家ではなんでこうなるんや!

騙されてる!絶対にみんな騙されてる!!

[623] カラスは白い
有働 2006/8/17

「ええか、有働雄哉!
 いくらお前がラグビーの特待で入ったて言うたかて下級生は下級生や!」

先輩の第一声がこれやった。

「この先、お前がどんなすごい成績上げようが、
 オレら先輩の言うことは絶対やど!」
「は・・・・はい・・・・・!」

中学の時はオレらがラグビー部をつくったから
上に先輩はおらへんかったし、下級生とも友達みたいやった。
それが、高校に入った途端イキナリこれや。

「オレらがカラスは白いて言うたらッ?!」
「はい!白です!」

これが噂に聞く体育会系の上下関係かと正直慄いた。
やっていけるかなぁ、オレ・・・・。


[624] 「オレ、な〜んもわからへんから一から教えてください攻撃」

ラグビー部先輩 2006/8/18

そもそもオレらは有働雄哉が入部してくることに歓迎はしてへんかった。
それで花園が近くなるにしても。

中学時代からマスコミに天才扱いされ、女の子にチヤホヤされて、
オレらが必死になって勝ち取ったレギュラーをはじめから約束されてる一年。
すべてがおもしろくないから、
「入部初日からしごいたろ!」
と皆で話し合ってたんや。(女々しいな、オレら)

初日はそれなりにビビらせたと思う。
上下関係の厳しさに戸惑ってたから。

しかし、ヤツはオレらより上手(うわて)やった。

次の日から
[オレ、な〜んもわからへんから一から教えてください攻撃]
がはじまったからや。
ヤツはなんでもかんでも「先輩先輩」と質問責めする。
人間の心情として頼られ、質問されると
「もう、しゃ〜ないなぁ」
と言いながらも悪い気はせぇへん。
しまいには相手を可愛いとまで思う。
そうやって一人、また一人と有働雄哉に籠絡されていった。

[625] 有働と話してると、目からウロコな言葉が多い
稲嶺 2006/8/19

・・・・・・・・・・・・・・うん。

別に言葉としては間違ってへんし、意味も通じる。
・・・・前向きなところがいいんやないかな・・・・うん。

ただ、ここで一番問題なんは、有働がこれを
ギャグで言うてるんか本気で言うてるんかってことや。


[626] いなうど18000票有難うございます

いなうど 2006/8/20

いつも投票を有難うございます!

[627] 山沖聡 6000票有難うございます
山沖 2006/8/23

髪の毛一本まで、私のものだ


[628] 赤い玉伝説 (地域によって違うかも)

稲嶺 2006/8/24

体育準備室に入ってきた有働は、少し青ざめてた。

「先生・・・いま先輩から聞いた話やけど、精液の量って決まってるんやって!」
「はぁ?」
また上級生からロクでもないこと教わってる。
「でな、打ち止めの瞬間、先っちょから精液のかわりに白い粉がプシュッと噴出して
 仁丹ぐらいの赤い玉がコンコロコ〜ンって出てきて・・・・」
「小さい文字で おわり って書いてあるんやろ?」
「え!先生も知ってたんか!」
知ってるもなにも、そんな昔流行った低俗な伝説・・・・。
「オレ、毎晩やりまくってるからすぐなくなるかも・・・・どうしよう」
有働があまりに素直に伝説を受け入れてるから
「そういえば昨日、有働が帰ったあとベットに赤い玉が落ちてたで」
ちょっと脅してやろうとしたら
「うそ!オレ今朝も出たで?それ、先生のとちゃうか?」
十代の性欲の凄まじさに、オレは負けた・・・・。


*当然ですが事実ではりません

[629] 有働姉ちゃんズ 2000票有難うございます!
有働家長女 2006/8/28

うわぁぁぁぁん!とゆうちゃんは大泣きして、足を踏ん張って抵抗する。
「あかんえ、ゆうちゃんお熱あるでしょ!
 ちょっとチクッってするぐらいやから、な?」
ゆうちゃんは必死で首を振って、病院の廊下で地団駄を踏んだ。

「あ、ゆうちゃん、飴ちゃん好きやろ?」
同じ目線になるようにしゃがんで聞いたら
ゆうちゃんはしゃくりあげながらも、しっかり頷いた。
「ほら、お姉ちゃんのポケットに飴ちゃん入ってる。
 ゆうちゃんがおりこうさんにしてたら、これ舐めてええよ」
飴を渡すと、小さい手でギュッと握り、
やっぱりワンワン泣きながらも大人しく診察室に入ってくれた。

ちょろい!




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